蝦夷生計図説

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"ミハ": 2 件ヒット

第6巻, 6ページ, タイトル:
地なれは、其人から小児とことなる事なし、左手の 便なるものは左衽し、右手の便なるものは右衽 せるなるへし、すてに蝦夷のうちまれにハたれ 教るにもあらすして、右衽せるものもあるなり、 もし教化の明に開けんには、靡然として 本邦の人 物とならん事、何の疑かあるへき、 右九種の服のうち、其上下の品わかりたる事かく の如し、今この書に其図を録せんとするに、九種の うちジツトクは蝦夷錦と称して 本邦の人 熟知するところの物、シヤランベ、チミツプの二種ハすな はち 本邦の服なるをもて、此三種の衣は いつれも図をあらはすに及ハす、モウウリ、ウリ、 ラプリ、ケラ四種のものはいつれもたゝ鳥羽・獣 皮とふにて造れる事ゆへ、其製しかた別に 録すへきよふもあらす、こゝをもて唯其全備のさ まを一種つゝ図にあらハせり、たゝアツトシの一種のミハ
第7巻, 16ページ, タイトル:
うち卑湿なるところに多く生するもの也、 二にハ藤葛を用ゆ、三には野蒲萄の皮をはきて其侭 用ゆ、藤葛を夷語に何といひしにや尋る事をわすれ たるゆへ、追て糺尋すへし、野蒲萄の皮はシトカフといへり、 シトは蒲萄をいひ、カフは皮をいふ也、此三種のうち草を なひたる縄と藤葛の二つは材木を結ひ合セ、屋のくミ たてをなすとふの事に用ひ、野蒲萄の皮ハ屋を葺に用 ゆる也、まれにハ前の二種を用て屋を葺事あれとも 腐る事すミやかにして便ならす、たゝ野蒲萄の皮のミハ ことに堅固にして、数年をふるといへとも朽腐する事なき ゆへに多くハ是のミを用る也、三種のさまのかハりたるは図を 見て知へし、屋を葺の草すへて五種あり、一つにハ 茅を用ひ、二にハ蘆を用ひ、三には笹の葉を用ひ、四にハ 木の皮を用ひ、五にハ草を用ゆ、此五種のうち多くハ草と茅 との二種を用る也、五種のもの各同しからさる事は、後の 居家全備の図に委しくミえたる故、別に図をあらはすに及ハす、 なかで土地が低くて湿気が多いところに 多くはえているのである。>   ふたつめは藤葛を使用する。みっつめは野葡萄の皮を剥いで使う。藤葛をアイヌ語で アイヌ語でなんというのか聞くのを忘れたので、改めて聞きただすことにしよう。野葡萄の皮はシトカフという。シト【ストゥ:sutu/ぶどうづる】は葡萄をいい、カフ【カ*プ:kap/皮】は皮をいうのである。この三種類のうち、草を綯った縄と藤葛のふたつは材木を結び合わせて家屋の組み立てをするなどのことに用い、野葡萄の皮は屋根を葺くのに用いるのである。まれには前のふたつ(草と藤葛)を使って屋根をふく事があるけれども腐ることが早いので都合がよいとはいえない。わずかに野葡萄の皮だけがとりわけ丈夫で、数年たっても朽ちたり腐ったりすることがないので、多くはこれだけを使うのである。三種類のようすの違いは図を見て理解してほしい。  屋根を葺く草はみんなで五種類ある。ひとつには茅を使い、ふたつには芦を使い、みっつめは笹の葉を使い、四つめは木の皮、いつつめは草を使う。このいつつのうち、多くは草と茅の二種類を用いるのである。この五種がおのおの同じでないことは後の「居家全備の図」に詳述したのでここではかくべつ図示はしない。

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