蝦夷生計図説

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"トンド": 4 件ヒット

第7巻, 8ページ, タイトル: トンドベレバの図
第7巻, 9ページ, タイトル:
トントベレバといへるは、トンドは柱をいひ、ベレバは 割事をいひて、柱を割といふ事なり、是は伐り 出せし木の長短を度りて、よりよくーー切り 揃へ、細きは其まゝ用ひ、太きは二つに割て柱と なす事也、すへて夷人の境、器具とほしくし て鋸よふの物もなけれは、かゝる事をなすにも図の 如く斧をもて切りわり、その上を削りなをす也、 柱のミならす板を製するといへとも、又同しく 斧にて切りわる事ゆへ、其困難にして力を 労する事いふはかりなし、 ☆トントベレバというのは、トンド【トゥントゥ:tuntu/(大黒)柱】は柱の意味、ベレバ【ペ*レパ:perpa/割る】は割ることで、柱を割るということである。これは伐り出した木の長短を測ってよりよくよりよく切り揃えて、細い木はそのまま用い、太い木はふたつに割って柱とするのである。総じて、アイヌの国では道具に乏しくて鋸のようなものもなければ、木をふたつに割るのにも図のように斧でもって切り割り、その上を削りなおすのである。 柱ばかりではなく、板を造るときであってもまた同様に斧で切り割るのでその作業の困難でかつつかれることについてはいうこともできない。
第7巻, 11ページ, タイトル:
トンドは柱の事也、図に二種出せる事は、上 下の品あるゆへなり、上に図したるは岐頭の木に して、桁のくゝみに其まゝ岐頭のところを用る也、 是をイクシベトンドと称す、イクシベは岐頭の木を いひ、トンドは柱をいひて、岐頭の木の柱といふ事也、 是を下品の柱とす、下に図したるは常の柱にして、 桁のくゝみを筥の如くなして用る也、これをバロ ウシトンドと称す、バロは口をいひ、ウシは在るをいひて、 口のある柱といふ事なり、是を上品の柱とす、 すへて夷人の境、居家の製はその形ち大小広狭の たかひありて一ならすといへとも、柱の製はこの 二種に限る事なり、 トンドは柱のことである。二種類を図示したのは、上下の品があるためである。上に図示したのは頭が分かれた二股の木で、桁のくくみ?にそのまま二股のところを使うのである。これをイクシベトンドという。イクシベ【イク*シペ:ikuspe/柱】は二股の木をいい、トンド【トゥントゥ:tuntu/(大黒)柱】は柱のことで二股の木の柱ということである。これを下品の柱とする。 下に図示したのは通常の柱で、桁のくくみ?を丸い箱のようにして使うのである。これをバロウシトンドという。バロ【パロ:paro/その口】は口のことをいい、ウシ【ウ*シ:us/にある】は在るといって、口のある柱という意味である。これを上品の柱とする。総じてアイヌの人びとの国は、家の製法はその形、大小、広狭の違いがあって、同一ではないといっても、柱の製法はこの二種類に限られているのである。
第7巻, 20ページ, タイトル:
屋のくミたてとゝのひてより、それを地上に置て 其形の大小広狭にしたかひ柱をならへ立るなり、 是をトンドアシといふ、トンドは柱をいひ、アシは 立事をいひて、柱を立るといふ事也、其柱を たつるに図の如く根のかたを少しく外の方に 斜に出して立る事は屋を荷ひ上るの時、頭の ところのよく桁と合ん事をはかりて也、柱を 立る事終りてより屋をになひ上る事、後の 図の如し、 ☆屋根の組み立てが整ってから、それを地上に置いておき、そのかたちの大小広狭によって、柱を並べて建てるのである。 これをトンドアシという。トンド【トゥントゥ:tuntu/(大黒)柱】は柱をいい、アシ【アシ:asi/を立てる】は立てることをいって、柱を立てるということである。その柱を立てるのに、図のように根の方をすこし外の方に斜めに出して立てるのは、屋根をかつぎ上げるとき、頭のところと桁とがよく合うように考えているからである。柱を立て終わってから屋根をかつぎ上げることは後の図に示した。

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