蝦夷生計図説

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"シヨ": 8 件ヒット

第3巻, 13ページ, タイトル: ムルヲシヨラの図
第3巻, 14ページ, タイトル:
ムルとは糠の事をいひ、ヲシヨラとは捨る事を いひて、糠をすつるといふ事也、またムルクタと も称す、是は簸事終りてより、その出たる 糠を捨るさま也、此糠をすつるにハことに意味 ある事にて、委しくハ後の図にミえたり、 「ムル」とは糠を、「ヲシヨラ」とは捨てることを表し、合わせて「糠を捨てる」という意味である。また別にムルクタともいう。この図は、箕を用いて籾殻をあおり屑を取り除く作業を終えた後、その際に出た糠を捨てる様子である。糠を捨てることは、大変意味のある行為なので、次の図に詳しく示しておいた。
第5巻, 22ページ, タイトル: シヨイタの図
第5巻, 23ページ, タイトル:
シヨは座する事をいひ、イタは板の事にて、 座する板といふ事也、是を舟敷の上に 横に入れ、舟をこく時足を左右のあハら木に ふミかけ、腰を此板に掛てこぐ也、    右七種の具は、舟の大小によりて製作も また大小あり、此具備りてより初て舟に 乗る事、後の図のことし、 シヨは坐ることであり、イタは板のことで、「坐る板」ということである。 これを船体のなかに横に入れて、足を左右のあばら木に踏み掛けて腰をこの板におろして漕ぐのである。    <註:以上の七種類の器具は舟の大小によりまた作りかたにも大小があ る。この器具がすべて備わってはじめて舟にのることができる。 そのようすはのちの図に出しておいた>
第5巻, 33ページ, タイトル:
此図は海上をこぐところ也、其乗るところハ 水伯を祈るよりはしめ、ことーーく走セ舟にこと なる事なし、二種のうち、前の図はこ くところの具ことーーくそなハりたるさまを 図したる也、後の図はすなはち海上をこくさま也、 こく時はシヨ板に腰を掛、カンヂを 左右の手につかひてこぐ、其疾き事飛か 如し、カンヂの多少は舟の大小によりて 立る也、アシナフを遣ふ事ハ走せ舟に同し、 是を夷語にチプモウといふ、チブは舟をいひ、 モウは乗るをいふ、舟を乗るといふ事也、但し ビロウ辺よりクナシリ辺の夷人はこれをこぐの この図は海上をこぐところである。それに乗るには水の神に祈ることからはじめ、すべて「走る舟」と異なることはない。 二種類のうち、前の図の舟は漕ぐ道具が完備したようすを図示したものである。あとの図は海上を漕ぐようすである。 漕ぐときはシヨ板に腰をかけて、左右の手にカンヂをつかんで漕ぐ。その早いこと、飛ぶがごとくである。カンヂの多少は舟の大小によって異なる。アシナフを使うことも「走る舟」と同じである。 これをアイヌ語でチプモウという。チブは舟のこと、モウは乗るをいう。「舟を乗る」ということである。 ただしビロウ辺からクナシリ辺のアイヌの人びとはこれを漕ぐとき、
第5巻, 34ページ, タイトル:
時、二人つゝシヨ板に腰をかけならび居て、左 右のカンヂを一人にて一つつゝ遣ひこぐ事 もある也、これは北海に至るほと波濤の 急激なるも、甚しく舟のかたちも大ひ なる故、一人にて左右のカンチを遣ハん事の 危きを考へ、おのつから二人にてこく事にハ なりゆく也、 二人ずつシヨ板にならんで腰をかけて、左右のカンヂを一人で一つずつ使って漕ぐこともある。これは北の海に行くほど波涛が荒く激しくなるし、舟の形も大きくなるので、一人で左右のカンヂを使うことの危険性を考慮して、おのずから二人で漕ぐことになるのである。
第7巻, 12ページ, タイトル: シヨベシニの図 
シヨベシニといふは桁の 事なり、この語の解 いまた詳ならす、其造れる さまは 本邦の 茅屋なとに用る桁と たかふ事はあらす、 シヨベシニ【ソペ*シニ:sopesni/桁】というのは桁のことである。このことばの解釈はまだはっきりとはしない。その造ったようすはわが国の茅葺き屋根の家などで用いている桁と違いはない。
第7巻, 43ページ, タイトル: エリモシヨアルキイタの図 
エリモシヨアルキイタといふは、エリモは鼠を いひ、シヨアルキは来らすといはんか如し、 イタは板の事にて、鼠の来らさる板といふ事なり、 是は前に図したる如く、蔵の床を高くなし て鼠をふせくといへとも、なを柱をつたひ上らん事を はかりて、床柱の上に図の如くなる板を置、のほる 事のならさるよふになす也、すへて夷人の境、鼠 多して物をそこなふゆへ、さまーーに心を用ひて ☆ エリモシヨアルキイタというのは、エリモ【エ*レム、エル*ム:ermu, erum/ネズミ】はねずみをいい、シヨアルキ【ソモ ア*ラキ:somo arki/ない 来る→来ない】は来ないというような意味、イタ【イタ:ita/板】は板のことで、ねずみが来ない板という意味である。 これは前に図示したように蔵の床が高くなっていてそれでねずみを防ぐのではあるけれども、さらに柱を伝いあがってくるかもしれないことを考えて、床柱の上に図のような板をおいて、登ることがないようにするのである。総じて、アイヌの人びとの国はねずみが多くて物が被害にあうのでさまざまに用心して

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