蝦夷生計図説

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"サル": 1 件ヒット

第2巻, 9ページ, タイトル:
本邦の人より伝へて作れる夷人ことに多し、    蝦夷のうち、シリキシナイなといへる所よりサル なといへる所迄の夷人は、ことーーく作る事也、 これを糧食に供する事も、よのつねの魚鳥の 肉とふに比すへきものにはあらすといひて、其尊ひ 重んする事甚厚し、凡そこれらの事に よらんには、いかんそ蝦夷の地にしては禾穀の 類の生する事なく、蝦夷の人は禾穀の類を 食する事なしとはいふへき、 「本邦の人」から伝えられて作るアイヌの人々が少なくない。 *蝦夷地のうちでも、シリキシナイ(尻岸内)という所からサル(沙流)という所までに住むアイヌの人々は、皆作物の栽培を行なっている。 彼らが農作物を糧食に供する場合、主食である魚や鳥の肉等とは比較にならないものだとして、非常に篤く尊び重んじている。こうしたことから考えるに、蝦夷地には禾穀類が生じずアイヌの人々が禾穀類を食することはない、ということは誤りであるといえよう。

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