蝦夷生計図説

トツプラツプキタイチセの図

  • 45
  • 44
  • 43
  • 42
  • 41
  • 40
  • 39
  • 38
  • 37
  • 36
  • 35
  • 34
  • 33
  • 32
  • 31
  • 30
  • 29
  • 28
  • 27
  • 26
  • 25
  • 24
  • 23
  • 22
  • 21
  • 20
  • 19
  • 18
  • 17
  • 16
  • 15
  • 14
  • 13
  • 12
  • 11
  • 10
  • 9
  • 8
  • 7
  • 6
  • 5
  • 4
  • 3
  • 2
  • 1

トツプラツプキタイチセの図

此図は木の皮にてふきたる屋の上を草と茅
とにてかさね葺たる家のさま也、竹の葉にて
ふきたる屋の上を草と茅とにてふきたる家も、
又たゝ草と茅とはかりにてふきたる家も、其形ち
図にあらハしたるところにてはいさゝかかはれる事な
きゆへ、此図一を録して右二の図をは略せる也、

右に録せる数種の家、いつれにても経営の事全く
終りてより移住セんとするには、まつ爐を開きて
火神を祭り、また屋の上にイナヲをたてゝ日神を
祭り、それより 本邦にいふわたましなとの
如き事を行ふよし也、然れともこれらの事いまた詳
ならさる事多きゆへ、子細に録しかたし、追て糺尋
の上録すへし、

   火神・日神とふを祭る事ハ、委しくカモイノミ
の部に見えたり、

☆ この図は木の皮で葺いた屋根の上に草と茅とを重ねて葺いた家のさまである。竹の葉で葺いた屋根の上を草と茅とで吹いた家も、また、ただ草と茅ばかりで葺いた家も、そのかたちを図にあらわしたら、すこしもかわるところはないので、この図ひとつを記してあとのふたつは略してある。

右に記した数種の家はいずれも建築がおわってから移り住もうとするには、まず、炉をきって
火の神をまつり、また屋根の上にイナヲをたてて日の神をまつり、それからわが国でいう「わたまし?」などのようなことをおこなうのだという。しかしながら、これらのことはまだよくわからないことが多いのでくわしくしるすことはできない。いずれ改めて聞きただした上でき記録することにしよう。

   <註:火の神・日の神などを祭る事は、詳しく「カモイノミの部」に記してある。>