蝦夷生計図説

舟中の具備りて海上を走る図

  • 52
  • 51
  • 50
  • 49
  • 48
  • 47
  • 46
  • 45
  • 44
  • 43
  • 42
  • 41
  • 40
  • 38
  • 37
  • 36
  • 35
  • 34
  • 33
  • 32
  • 31
  • 30
  • 29
  • 28
  • 27
  • 26
  • 25
  • 24
  • 23
  • 22
  • 21
  • 20
  • 19
  • 18
  • 17
  • 16
  • 15
  • 14
  • 13
  • 12
  • 11
  • 10
  • 9
  • 8
  • 7
  • 6
  • 5
  • 4
  • 3
  • 2
  • 1
  • 46
  • 45
  • 44
  • 43
  • 42
  • 41
  • 39
  • 38
  • 37
  • 36
  • 35
  • 34
  • 33
  • 32
  • 31
  • 30
  • 29
  • 28
  • 27
  • 26
  • 25
  • 24
  • 23
  • 22
  • 20
  • 19
  • 18
  • 17
  • 16
  • 15
  • 14
  • 13
  • 12
  • 11
  • 10
  • 9
  • 8
  • 7
  • 6
  • 5
  • 4
  • 3
  • 2
  • 1

舟中の具備りて海上を走る図

詳らかならぬ事共多し、追て考ふ

へし、此に出せる図は風の左りへ走るさま也、
艫の左右に縄を以て帆を繋き立て、アシナにてかぢを
とり走る也、風の右に走んとすれは左右の
縄をくりかへ、帆を左にかたむけ風を請て
走るなり、夷語に是をホイボウチフといひ、
又バシテチフといひ、亦カヤウシチフといふ、ホイ
ボウといふも、バシテといふも、皆走る事をいふ、
カヤウシはカヤは帆をいひ、ウシは立る事
をいひて、帆を立るといふ事、チフはいつれも
舟の事なれは、三つともに走る舟の事を
いふなり、

つまびらかにできないことが多い。改めて考えることとしよう。

 ここに出した図は、風の左の方へ航行するようすである。艫の左右に縄で帆を繋ぎ、アシナで梶をとって走るのである。風の右の方に走ろうとすれば、左右の縄をたぐり変えて帆を左に傾け、風をうけて走るのである。
アイヌ語でこれをホイボウチフといい、またバシテチフといい、あるいはカヤウシチフという。ホイボウというも、バシテというも、みな「走る」ことをいう。カヤウシとは、カヤは帆のことをいい、ウシは立るという意味で、「帆を立る」ということ、チフは舟のことだから、三つとも「走る舟」のことをいうのである。