蝦夷生計図説

舟敷となすへき木を尋ね山に入んとして山神を祭る図

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舟敷となすへき木を尋ね山に入んとして山神を祭る図

凡夷人の舟は敷をもて其基本とす、しかるか
故に舟を作んとすれは、まつ初めに山中に
入て敷となすへき大木を求むる事也、

   夷人の舟は、敷をもて本とする事、後に
くハしく見へたり、
其山中に入んとする時にあたりてハ、かならす先つ
山口にて図の如くイナヲをさゝけて山神を祭り、
   イナヲといへるは、 本邦にいふ幣帛の類也、
くハしくはイナヲの部にミえたり、
埼嶇□嶢のミちを歴るといへとも、身に
恙なくかつは猛獣の害にあはさる事とふを
祈る也、其祈る詞にキムンカモイヒリカノ

☆すべてアイヌの舟は船体が基本である。だから舟を作ろうとすれば、まずはじめにおこなうのは山に入って船体とする大木を探し求めることである。
 <註:アイヌの舟は船体が基本であることは、後に詳しく述べられている>

☆そのために山の中に入ろうとするときには、かならず最初に山の入り口で図のようにイナウを捧げて山の神を祭り、
<註:イナウというのはわが国でいうところの御幣のたぐいである。詳しく
は「イナヲの部」に述べられている>
☆ 崖や@@の道を歩きまわっても、自分のからだにつつがなく、さらに猛獣に襲われないことを祈るのである。その祈りことばに「キムンカモイヒリカノ