蝦夷生計図説

アマヽシユケの図

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アマヽシユケの図

なり、但し寒気の甚しくして土地の氷れる
時に至れは、やむ事を得すしてミな掘り出して
貯へ置く也、

それを根菜ともにきりて、魚の肉と同しく鍋に
入れ、水をもて少しく塩けの有よふに烹て
食する也、是をラタ子ヲハワと称す、ヲハワトは
汁の事をいひて、ラタ子を入れたる汁といふ事也、

   すへて汁の実に魚を用ゆる事、夷人の常
食にて、ラタ子は其助けに用ゆる也、然るゆへに、
いつれ魚と雑へ烹る事にて、ラタ子計り烹ると
いふ事ハあらす、唯根の格別に大なるは、湯煮
になして食事の外に喰ふ事あり、 

のである。
そして寒気が甚だしくなり、地面が凍ってしまうような時に至り、やむを得ず皆掘り出して貯え置くのである。

根と葉を取り除いた上で、それを魚の肉と一緒に鍋に入れ、水により少々塩気がきくように煮て、食するのである。この料理をラタネヲハワという。「ヲハワ」とは汁のことを表し、「ラタネを入れた汁」という意味である。

* 概ねにおいて汁の実に魚を用いるのがアイヌの人々の常食であり、ラタネは付け合わせとして用いられる。従って、魚に交えて煮られるものであり、ラタネ単独で煮られるということはない。ただし、格別に大きな根は、そのまま茹でて食事とは別に食されることがある。