蝦夷生計図説

アマヽシユケの図

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アマヽシユケの図

是はアユウシアマヽを烹るさまを図したる也、
アマヽシユケといふは、アマヽは穀食の事をいひ、シユケ
とは烹る事をいひて、穀食を烹るといふ事也、

穀食は炊くともいふへきを、烹るといへるものは、夷
人の境、未飯に為す事をハしらて、唯水を多く
入れ粥に烹る計りの事なるゆへ、かくは称する
なり、又ラタ子を食するは、汁に烹て喰ふ事也、

其食せんとする時、トイタに植をきたるを掘り
とり来りて、
   ラタ子はよく熟するといへとも、一時に残らす掘
とりて貯へ置といふ事はせす、植たるまゝにて
トイタにをき、食するたひことに掘り出して用ゆる

この図は、アユシアママを煮る様子を描いたものである。アママシユケとは、「アママ」が穀物のことを、「シユケ」が煮ることを表し、合わせて「穀物を煮る」という意味である。

穀物であるから「炊く」というのが通常であろうところを「煮る」といっているのは、アイヌの人々の住む地域では、いまだに穀物を飯とすることを知らず、ただ水を多く入れ粥として煮るのみであることによる。また、ラタネは、汁に入れて煮て食する。

ラタネを食べようとするときには、トイタに植えておいたものを掘り取ってきて、
* ラタネは、よく熟した場合でもいっぺんに残らず掘り取って貯えておくようなことはしない。植えたままでトイタに放置しておき、食する度ごとに掘り出して用いる