蝦夷生計図説

プヲツタシツカシマの図

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プヲツタシツカシマの図

もある也、

   サラニツフといへるは草にて作れる物也、俵に
するといへるも多くは夷地のキナといへる物を
用ゆる也、二つともに委しくハ器財の部にミへたり、

此中来年の種になすへきをよく貯へ置にハ、
よく熟したる穂をゑらひ、茎をつけて剪り、よく
たばねて苞となし、同しく蔵に入れをく也、

是にてまつアユウシアマヽを作り立るの業は
終る也、すへて是迄の事平易にして、格別に
艱難なるさまもなきよふにミゆれとも、ことに
然るにあらす、夷人の境よろつの器具とふも心に
まかせすして力を労する事も甚しく、また

場合もある。

* サラニツフというのは、草で作られたものである。俵にこしらえる場合も、多くは蝦夷地のキナというものが用いられる.詳しくは本稿「器材の部」に記してある。

このなかから来年の種とするものを良い状態で貯えておくには、よく熟した穂を選び、茎をつけたまま刈り、よく束ねて包みとし、他の穂と同様に蔵に入れておく必用がある。

これでアユウシアママを作りたてる作業は終了である。全般にこれまでの作業は平易であり、格別に困難な様子などないように見えるが、そうではない。アイヌの人々の住む地では、諸種の農器具なども手に入らず、従って労力を費やすことが甚だしい。また、